2008年6月7日土曜日

WALDORF_Blofeld

昨年から復活をとげたWALDORFから待望の新シンセサイザー「Blofeld」が登場です。こちらは伝統のウェーブテーブル波形68個で特異な音作りができます。寸法はW304×H54×D132mmととても小さく一般的なものよりも二回りくらいは小さいです。ボディはメタル製でノブはステンレス製、持ち運びに困ることはないですが、ずっしりとした重量感と質感がたまらない魅力を放っています。また目を引く大きな液晶パネルの視認性も良好です。現在どのパラメータを触っているのか、エンベロープ・カーブがどのように描かれているのかがグラフィカルに表示されるので一瞬で把握できます。背面はMIDI_IN、USB端子、ステレオアウトプット、ヘッドフォン、とシンプルな構成です。USBは標準ドライバーを使用したMIDI入力端子として使えるので、面倒なセットアップもなく、接続すればすぐにしようできるというやさしさも持っています。今回の製品は、この小さなボディに同社のお家芸とも言える、ウェーブテーブルや高品位なフィルター、モジュレーション・マトリクス、16マルチティンバーなどさまざまな要素を取り込んだシンセ・ファン待望の一台となっています。初めから入っている膨大な量のパッチはなんと1000以上で、これらはカテゴリー・サーチ機能によって簡単に目的の音色に辿り着くことができます。音源部には通常のオシレーター波形ももちろん搭載されていますが、やはり魅力的なのは68個にわたるウェーブテーブル波形です。複雑に変化するウェーブテーブルの音はこのWALDORFのシンセサイザーでしか味わえない独特なものです。キラキラ光るパッドやうねるSE音など特徴的なサウンドを作り出すことができます。加えて通常のオシレーター波形が使用されたサウンドもすばらしい出来で、特筆すべきは、高品質なフィルターを装備していることです。フィルター・タイプもローパス、ハイパス、バンドパス、ノッチに加えて2つのコムフィルター、さらにPPGローパスも装備しており、1ボイスごとに2つ設定することができます。それらを直列にするか、並列にするか、などを柔軟に設定可能で、フィルターだけでも複雑なサウンドを作ることができます。小さなボディにこれだけの機能を詰め込んでいて、他のシンセサイザーとは完全に違う個性を持った本機。この一台があるだけで制作の幅は格段に広がるでしょう。

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