2008年6月5日木曜日

KAIKOO_MEETS_REVOLUTION

仙台で「ARABAKI_ROCK_FES」が開催され、今年もロックフェスシーズンが到来したのを告げたのと同じ日、4月26日と27日に、横浜で新たなフェスが誕生しました。その名も「KAIKOO_meets_REVOLUTION」。DJ_BAKUさんと、曽我部恵一さん、ザ・ブルーハーブ、バック・ドロップ・ボムなど、ジャンルもメジャーもアンダーグラウンドも関係なく、ただ音楽を通して自己表現を行っている、言い換えれば音楽と生きることがイコールになっているという点でつながるアーティスト達が、音を響かせるというひとつの目的の下に集まったフェスティバルです。商業エンターテイメントとしてのフェスではなく、アート、自己表現を通じて音楽を発信する場としてのフェスとして、人と音、人と人とのコミュニケーションが生まれる場所を作ること、そしてそこに宿る純粋なエンターテイメント性を大切にすることに徹底的にこだわって運営されたフェスティバルです。夏になればほぼ毎週末、日本のどこかでフェスが開催されるようになった現在ですが、これだけ様々なジャンルのコアを担うアーティストがまったく同列に並び、ストイックな表現としての音楽の多様な生き様をきっちり提示しようという意志をもったフェスはほとんどありません。この「KAIKOO_meets_REVOLUTION」の会場になったのは、横浜中華街のすぐ隣に位置する横浜ZAIMというビルで、元々は旧関東財務局および旧労働基準局の建物です。ひとつひとつの部屋をうまくつかい、2Fにふたつのステージ、3Fにステージとフードスペースおよびアートスペースと物販スペースそして4FにもステージとNPOスペースを設け、ひとつのビルの中に合計4つのステージを作り出していました。ライブは両日とも12時くらいから22時くらいまで行われ、ジャンルもまったく関係のない全85組が、それぞれの思いや主張を様々な形の音と言葉に変換し、自由かつ気合の入ったパフォーマンスを繰り広げました。このフェスが明確に公言しているのが、邦楽メジャーフェルに対するアンチラーゼです。ビッグフェスが光を当てないオルタナティヴなシーンをリスナーに提示することで、この国の音楽をもっと何とかしていきたいという気持ちで運営されているのです。

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