2008年5月28日水曜日

Bouon

遮音と吸音の違いについてご存知でしょうか。本来、遮音と吸音は別物で、遮音は読んで字のごとく、とにかく音をシャットアウトして内からも外からも音を伝わらなくすることです。遮音率が高いほど音の漏れが小さくなります。遮音は物理的に壁を厚くするのが効果的ですが、その厚さに比例して工事費用も高くなります。しかも壁を厚くすると当然部屋のスペースが狭くなってしまいます。一方、吸音は音響調整の一部です。なのでいくら吸音をしても遮音はできません。ではなぜ吸音をするかというと、例えば遮音するのに1メートル厚のコンクリートで囲った部屋を作ったとします。遮音はできても中はコンクリートによる反射の嵐でエコー・ルームの状態です。反射を調整しないと使い物にならないので、音響調整を含めて吸音するわけです。より良い吸音の音量調整をしようと思うと出費も増え、それに比例してどんどん部屋が狭くなってしまいます。ただし、遮音と吸音は密接な関係にもあります。部屋の中での音の反射が大きいと、同じ遮音率の部屋でも漏れる音が大きくなり、反対に吸音がしっかりしていると同じ遮音率でも漏れが小さくなります。これらを含めて50万円くらいからできる防音工事を紹介してみます。まず壁ですが、本格的にやる場合には重量ブロックや2重3重の浮き壁で遮音するのですが、安く行うために、壁に直接12mm厚の石膏ボードと合板を貼っていきます。もし、よりよくしたい場合は直接壁に貼らず、角材を間に挟みこむという手もあります。要は元壁に直接振動が伝わらないようにするのが効果的です。その後で遮音マットを貼りますが、この順番は最終的に吸音材を取り付けることを想定しています。吸音材をつけない場合は、合板を最も元壁がわに、次に遮音マット、そして石膏ボードで最後に見栄えを良くするために壁紙を貼るといいでしょう。吸音材を使う場合は表面に化粧地が張ってあるのでそのまま壁に取り付けても様になります。施工はいたって簡単で、専用のジョイントを壁に取り付け、そこにはめこんでいくだけです。天井はジョイントだけだと落ちてしまうので、ボンドなどを要所要所で使って取り付けます。こうするだけでかなりの防音効果を得られ、きっと近所からの苦情も少なくなるでしょう。

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